こんにちは、nordic代表の宮倉です。

最近、身体を動かして無いなーと思い、部屋の中で踊っていたら背中がピキッ!!となり痛めてしまいました。。。

紺屋の白袴。。。。患者さんの身体は心配するけど自分の身体には無頓着なセラピストあるあるです。

いたたたた、と擦っていたら痛みが少し和らいだので、これが「ゲートコントロール」ってやつか!!とふと思い出しました。

そこで、今回は擦ったり、マッサージするとなんで痛みが和らぐの?というのをご紹介したいと思います。

皆さんは子供のころ、怪我をした時などお母さんに「痛いの痛いのとんでけー」と擦ってもらった経験はありませんか?

不思議と擦られると痛みが和らいでくるような感じがありますよね。

これの原理を解説したのが1965年にMelzakさんとWallさんが提唱した「ゲートコントロール説」になります。

もともと身体は痛みを回避するようにできている

本来、身体にとって痛みは警告信号です。痛みの情報をもとに身体は常に防御しています。

しかし、一方で痛みは苦痛にもなり、ストレスにもなります。だから身体は痛みから逃れるために回避システムを使い、痛みから逃れようとするのです。

通常時はそのシステムは作動しませんが、身体を擦ったり、揉んだりして刺激を加えることにより、回避システムが作動し痛みを和らげるのです。この刺激の事を体制刺激と呼びます

マッサージや鍼灸、物理療法の一部はこの様な体制刺激による回避システムを効率よく行う方法なのです。

回避システム「ゲートコントロール」

回避システムもいろいろありますが、その一つが冒頭から出ている「ゲートコントロール」になります。

ゲートコントロールは主に脊椎後角にある、痛みを抑える門の開閉をするSG細胞(膠原様質細胞)と中枢(脳)に情報を送るT細胞が関係してきます。

痛みを伝える神経はAδ繊維とC繊維であることは前回ご紹介しました。

(前回の記事はこちら↓)

痛みの違い

痛みを伝える神経が興奮するとSG細胞が抑制され、痛みを伝える門が開きT細胞を介して、脳に痛みを伝えます。

しかし、擦ったり、揉んだりすると触覚や振動覚をつたえる太い神経が刺激され、一緒にSG細胞も刺激されるため、門が閉まります。その為、脳に情報を送るT細胞に情報が伝わらず、痛みが抑制されるのです。

この一連の作用をゲートコントロールと呼ばれています。

普段何気なく行っている行為も、科学的にみるとなんと合理的にできているのでしょうか!!そして、私たちの身体は誰に教わったわけでもないのに、その事実を知っている生命の神秘に驚きますね。

※現在はゲートコントロール説の内容も研究されて複雑化しておりますが、今回は簡素にご紹介させて頂きました。