前回で痛みが無いと大変だ!!ということをお伝えしました。
でも、痛みって、鋭い痛みや、どんより重い感じの痛みなど様々な痛みがありますよね?
同じ「痛い」のにどうして違うのでしょうか?今回はこの辺を解説していきたいと思います。
痛みの種類
痛みを感じるときは体の様々な部分にある受容体と呼ばれるセンサーで刺激を感じられます。
受容体で感じられた刺激は受容器と呼ばれる機関で電気信号に変えられて、後根神経節に送られ脊椎に伝わり、脊椎後角というところで、電気信号を化学伝達物質に変化し脳へ送られます。
文字で書くとわかりづらいですね(;’∀’)
私も教科書でこれを読んだときは、なんの呪文だろう。。。と意味が分かりませんでした(-_-;)
この経路をわかりやすく、発電所に置き換えてみます。
受容体=ソーラーパネル
受容器=発電所
中継基地=後根神経
変電所=脊髄
センター=脳
として、ソーラーパネル(受容体)で感じた刺激は、発電所(受容器)で電気刺激に変えられ、中継基地(後根神経)から変電所(脊椎)に送られ、化学伝達物質にかえられてセンター(脳)に送られる。
と考えるとわかりやすいですかね?
この経路の中で、受容器から神経に送られる時、神経の種類によって痛みの感じ方が変わります。
下の図が神経の種類になります。
この中で痛みを伝える神経はAδ繊維(えーでるた)とC繊維が痛みの伝達を担当しています。(教科書により3b、4繊維とも言われています)
繊維による痛みの違い
痛みを伝える神経はAδ繊維とC繊維が担当してますが、この2本の違いは何でしょう?
まずAδですが、こちらは太く、ミエリン鞘というコイル状の鞘に包まれています。
特徴として、ミエリン鞘の上は電気が通らないので、電気信号が飛びながら伝わり(跳躍伝達)脳への伝達が早いです。
また、この神経には受容体が1つしかなく、その受容体に痛みの物質が付くことで反応します。
対してC繊維は細く、ミエリン鞘を持っていないので、伝達が遅く、Aδに比べ遅いです。
その為、脳へ伝わるには時間がかかります。
また、特徴として、1つの神経に枝分かれして受容体があり、そのうちの1つでも痛みの物質が付着すると、すべての受容体が反応します。
繊維の特徴から、最初に組織に傷がつくと炎症物質が産出され、その物質がAδ繊維に着くことにより素早く脳へ伝達されます(秒速10m~20m)。
痛みの感じ方も鋭く、局所的な痛みが多いです。
その後、炎症物質が増えて、C繊維のどこかに付着するとC繊維全体が興奮することにより痛みを感じます。
ただ、Aδより伝達速度が遅い為(秒速0.5m~2m)鈍く、全体的な痛みとして感じられます。
痛みの種類によって、今、自分がどんな状態なのかある程度、予測できると思いますので、自分の痛みはどのタイプか一度考えてみるのも面白いかもしれませんね。
心の痛みは、、、、、鋭く重いですけどね( ノД`)シクシク…