こんにちは。。。。というかお久しぶりです訪問マッサージ nordic-ノルディック-の宮倉です。
いろいろ雑務に追われてすっかり更新をサボってしまいました。。。ごめんなさいm(__)m
さて、久しぶりの投稿は「高齢者心理」について考えたいと思います。
お年寄りでも怒りやすい人、頑固な人、引きこもってしまう人。。。。色んな人がいますよね。
でも逆に穏やかで、いつもニコニコ、笑顔が絶えない人もいます。
同じお年寄りでも何故違うのでしょうか?
また昔は穏やかで活動的だったのに高齢になってから急にこもりがちになってしまう方もいらっしゃいます。
「あんなに明るい人だったのに。。。。」とご家族の方も心配してしまいます。。。
これは何かの病気のせいでしょうか?
いえ、そうとは限りません。
その鍵は高齢者の心理を理解するともしかしたらわかるかもしれません。
そのヒントの1つが「アイデンティティー」
アイデンティティーとは何なのか?
どうして性格が変わってしまうのか?
今日は一緒に勉強していきましょう。
アイデンティティーとは?
「アイデンティティーとは自己を確立する要素の事である。 その要素が共通のものであるなら「共通点」異なるものなら「相違点」と言い表すことが出来る。 国語等で扱われるアイデンティティーの喪失とは自分とは何かと問うとき、要素(アイデンティティー)の集まりであるとして、その要素が無くなると言っている。」
んー難しい。。。。
簡単に言うとアイデンティティーとは
「自分を構成する要素」という風に解釈していただければと思います。
あなたは、どんな人間ですか?という問いに対して
・私は足が速いです。
・私は○○のお母さんです。
・私は○○会社の部長です。
・私は訪問マッサージnordicの宮倉です。
これらすべてがアイデンティティーになります。
仕事や家族、恋愛に友人関係等あなたを取り巻く様々な要素を全て受け止め、その上で自分が一体どんな人間なのかが頭に浮かぶ。
そして、あなた自身が思うあなたの考えに沿った行動が出来る。
これがアイデンティティーが確立している状態と言えます。
アイデンティティーが崩壊してしまう「アイデンティティークライシス」
アイデンティティーが確立できない、または崩壊してしまうとどうなってしまうのでしょうか?
答えは。。。。
・攻撃的になる
・引きこもる
などが起こります。(個人差もあります)
アイデンティティークライシスは人生で何回も起こります。
反抗期などはその典型ですね。
これが高齢者の場合はどうなるでしょうか?
例をあげて考えてみましょう。
例
Aさんは企業の役員を務め沢山の部下を抱えていました。
家庭では奥さんがいて慕われていました、子供も2人いて成長が楽しみでした。
趣味は写真を撮ることで色んなところに出かけるのが楽しみでした。
やがて時が過ぎ、子供は成長し仕事も退職しました。
これから趣味を満喫しようと思ったところで、脳梗塞を患い身体が不自由になってしまいました。
その後、時が過ぎ奥さんもお亡くなりになり、一人で暮らせなくなり施設に入ることになりました。
その頃からAさんは怒りっぽくなり、部屋からあまり出なくなってしまいました。
このAさんにはどんな事が起こっているのでしょうか
昔のAさんのアイデンティティーは
・企業の役職について部下を多く持つ自分
・奥さんに慕われている自分
・子供たちを育てるという父親という役割をもつ自分
・どこでも出かけられる体力があり写真をとる趣味がある自分
これらがAさんを構成するアイデンティティーだったのです。
しかし現在のAさんはどうでしょうか?
・退職し企業人としての役目を終えてしまった。
・子供たちも巣立ち父親としての役目も終わった。
・病気の後遺症で写真も取れなくなってしまった。
・理解してくれる奥さんもお亡くなりになり1人になってしまった。
・住んでいた家を離れて施設に入居した。
今のAさんは、自分を構成するものが見失ってしまっている状態になったのです。
その結果、自分を守るために怒りぽくなったり、引きこもるという選択をしてしまいました。。。。
では、このような場合またアイデンティティーを確立しAさんがAさんらしく過ごせるようになるのはどうすれば良いでしょうか?
それは。。。。
ひとりひとりの意思を理解し、その人生を尊重することです。
以下の事を参考にして、寄り添いながらゆっくりと前に進んでみては如何でしょうか?
・話をよくきく
私たちは忙しく生活し、つい高齢者のペースに合わせることを忘れがちです。もし同居しているならば、毎日たった5分でも10分でもいいのです。しっかり向き合って、高齢者の言葉に耳を傾けてみましょう。昔のことばかり、何度も同じ話をするかもしれません。けれども、その人生の歴史に関心を寄せて、話を聴くことは、本人が生きてきた「意味」「価値」を再発見しまた自己を確立する手助けになります。
・「もう、年だから」というレッテル貼りをしない
「年だから」といって、仕事をとりあげていませんか?疲れすぎないよう配慮しながら、もう少し頼りにしてみてはどうでしょう。「助かる」「一緒にいてくれて嬉しい」ということを伝え、あなたが必要だということがアイデンティティーの確立には必要です。
・小さな集団から大きな集団へ
最初は家族や施設の職員、セラピストなど小さな集団で自己を確立し、徐々に大きな集団(施設の利用者、デイサービス)へ出てもらい他者との関りを深めていく事でさらに自己を確立できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
怒りっぽくなったり、引きこもってしまった時に認知症を疑うのではなく、その人に何が起っているかをよく観察し、理解し、寄り添えたら嬉しいですよね。
最後までお読みいただき有難うございました!!
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