健康を維持するには、ある程度の運動をすることは欠かせません。

しかし、身体が運動できる状態ではないのに、無理に運動をしてしまうと、関節や筋肉を痛めたり、最悪、命の危険も出てしまうのである程度の運動できる身体の基準が知りたいところです。

そこで、運動ができる身体の目安である「アンダーソン・土肥の基準」を参考にして頂ければと思います。

 

アンダーソン・土肥の基準

Ⅰ.運動を行わないほうがよい場合

1)安静時脈拍数 120/分以上

2)拡張期血圧 120以上 (血圧測定の際に下と呼ばれる数値)

3)収縮期血圧 200以上 (血圧測定の際に上と呼ばれる数値)

4)労作性狭心症を現在有するもの

5)新鮮心筋梗塞1ヶ月以内のもの

6)うっ血性心不全の所見の明らかなもの

7)心房細動以外の著しい不整脈

8)運動前すでに動悸、息切れのあるもの

 

Ⅱ.途中で運動を中止する場合

1)運動中、中等度の呼吸困難、めまい、嘔気、狭心痛などが出現した場合

2)運動中、脈拍が140/分を越えた場合

3)運動中、1分間10個以上の期外収縮が出現するか(不整脈)、または頻脈性不整脈(心房細動、上室性または心室性頻脈など)あるいは徐脈が出現した場合

4)運動中、収縮期血圧40mmHg以上または拡張期血圧20mmHg以上上昇した場合

 

Ⅲ.次の場合は運動を一時中止し、回復を待って再開する
1)脈拍数が運動時の30%を超えた場合.ただし,2分間の安静で10%以下に戻らぬ場合は、以後の運動は中止するかまたは極めて軽労作のものにきりかえる

2)脈拍数が120/分を越えた場合

3)1分間に10回以下の期外収縮が出現した場合

4)軽い動悸、息切れを訴えた場合

 

Ⅰの運動療法を行わない方がいい場合に関しては、

安静時に上記の状態にあるということは、運動をした場合にはさらに、脈拍や血圧は上がることが予測されます。

そうすると、呼吸困難を起こしたり、血圧が上がりすぎて脳出血や血管内の血栓などがとんで脳梗塞などになりかねません。

なので行わない方が無難であると言えます。

 

Ⅱの途中で運動を中止にする場合やⅢの一時中止し回復を待って再開する場合に関しては、身体状態にもよりますが、この場合は運動強度によっても上がりすぎてしまう場合があるので、どちらのケースでも様子を見る必要はあるでしょう。

また、運動をする目的にもよって当てはまらない場合があるので、最低、血圧が大丈夫な数値なのか判断するだけでも危険は回避できます。

また、心臓リハなどでは、上記の基準に当てはまらないので、病院などでは理学療法士さんやお医者さんの指示に従ってもらうと良いと思います。

安全を確保しながら適度な運動で健康を維持し活動的な毎日を過ごせるようにしたいですね(‘ω’)ノ