「目の前の患者さんにベストを尽くす。」
私が施術の際に心がけている事です。
家に閉じこもりがちで外に出られなかった方が、デイサービスに通うようになった。
寝たきりで関節が硬くなりお着替えが大変だった方が、施術により楽に着替えられるようになった。
そんなお言葉をいただくたびに嬉しく思います。
しかし、本当のゴールは私が要らなくなることだとも思います。
動けるようになったから先生はもう必要ないよ。お医者様から「良くなったからマッサージは必要ない、運動しなさい」と言われた。
これこそが私たち訪問マッサージという職業の本当のゴールだと考えます。
実は同業者にこう言われたことがあります。
「訪問マッサージは継続ビジネスだから、気持ち良くなってもらって続けてもらわないと儲からないよ。」
私はこの言葉を聞いたときに少し違和感を感じました。
確かに気持ちいい施術で意欲を上げることは大切なことです。しかし、「続けてもらわないと儲からない」という言葉に寂しい気持ちになりました。
私は目の前に困っている人がいるのならば、なんとかしたい。
そのためには様々な医療職の方々とも連携をとり患者さんにとってベストな方法を探り、最高のゴールを目指すのが我々の本当の仕事だと思っています。
こんな事を言うと、同業者の中には「やめた方が良い」と言う人もいます。
しかし、本当に患者さんの事を考えて仕事をしている先生方からは「患者さんのためになることにベストを尽くそう」と賛同していただいています。
近年、訪問マッサージの事業所が増えていますが、それに伴いマッサージ師の質の低下、学力の低下が問題視されています。
ここで原点に返り、我々の医療としてのマッサージを見直さなければいけない時にきていると感じています。
本当に患者さんのためにベストを尽くす―そんな人材を育てたい。
業界を良い方向に向けていきたい。
そんな想いから、この「訪問マッサージnordic-ノルディック-」を立ち上げました。
皆様のお役にたてるように、また、次の時代を担う人材を育てられるように。
私も日々、勉強と研究をかさねていく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。
2017年10月
「訪問マッサージnordic-ノルディック-」
代表・宮倉大(みやくらはじめ)